公認心理師の国家試験対策勉強の個人的な覚書です。主に「スクールカウンセラー」と「チーム学校」について。
小中学校でこうした事件が起こると「スクールカウンセラー」が派遣される、ということがわりと一般的な対応となってきました。
「スクールカウンセラー」として働いてきたのは、主に臨床心理士です。都市部では、スクールカウンセラーの条件として「臨床心理士」が必要とされるところがほとんどでしょう(地方は、臨床心理士の数が少ないこともあり、そうではないところも多いと思われます)。
今後はスクールカウンセラーにも公認心理師が多く採用されていくことになると予想されます。
不登校・発達障害・非行
この記事によると、
文部科学省が2018年2月に公表した「児童生徒の問題行動・不登校等調査」によると、年間30日以上欠席した不登校の子どもは、全国の国公私立の小中学生合わせて前年度比6.1%増の13万3683人に上り、4年連続で増加した。うち小学生は同10.4%増の3万448人、中学生は4.9%増の10万3235人。小学生では全児童の1%、中学生では全生徒の4.1%が不登校となっている。
とのことです。
文部科学省のサイトにもたくさん情報があるので、見ておきましょう。
上記サイトの「不登校への対応の在り方について」という報告では、
- 不登校については,特定の子どもに特有の問題があることによって起こることではなく,どの子どもにも起こりうることとしてとらえ,関係者は,当事者への理解を深める必要があること。同時に,不登校という状況が継続すること自体は,本人の進路や社会的自立のために望ましいことではなく,その対策を検討する重要性について認識を持つ必要がある。
- 不登校については,その要因・背景が多様であることから,教育上の課題としてのみとらえて対応することが困難な場合があるが,一方で,児童生徒に対して教育が果たすことができる,あるいは果たすべき役割が大きいことに着目し,学校や教育委員会関係者等が一層充実した指導や家庭への働きかけ等を行うことにより,不登校に対する取組の改善を図る必要がある。
といったことが「基本的な姿勢」として挙げられています(傍線引用者)。
教員の資質向上や養護教諭の役割などとともに、「スクールカウンセラー等との連携協力」が掲げられています。
スクールカウンセラー(学校カウンセリング)
学校で生じるさまざまな問題に対応するために、1995年からスクールカウンセラー(SC)が配置されるようになりました。
- 学校アセスメント
- 児童・生徒へのカウンセリング
- 保護者への助言や援助
- 教職員へのコンサルテーション
- 危機対応
などがSCの仕事として挙げられます。
スクールソーシャルワーカー
近年では、自治体によってはスクールソーシャルワーカーの配置をはじめているところもあります。
次のリンク先を読んでおくと、スクールソーシャルワークの理念や歴史、実際についての概要を知ることができます。
第3章 第1節 5.スクールソーシャルワーカーの活用:文部科学省
チーム学校
(「チームとしての学校」の必要性)
学校が,複雑化・多様化した課題を解決し,子供に必要な資質・能力を育んでいくためには,学校のマネジメントを強化し,組織として教育活動に取り組む体制を創り上げるとともに,必要な指導体制を整備することが必要である。
その上で,生徒指導や特別支援教育等を充実していくために,学校や教員が心理や福祉等の専門スタッフ等と連携・分担する体制を整備し,学校の機能を強化していくことが重要である。
このような「チームとしての学校」の体制を整備することによって,教職員一人一人が自らの専門性を発揮するとともに,心理や福祉等の専門スタッフ等の参画を得て,課題の解決に求められる専門性や経験を補い,子供の教育活動を充実していくことが期待できる。
学校において,子供が成長していく上で,教員に加えて,多様な価値観や経験を持った大人と接したり,議論したりすることは,より厚みのある経験を積むことができ,「生きる力」を定着させることにつながる。チームとしての学校の在り方と今後の改善方策について(答申)【骨子】:文部科学省
ということです。
という記事には次のような図が掲載されていました。