臨床心理学雑記

最近は心理学・臨床心理学あたりの覚書

【スポンサーリンク】

ハロー効果、透明性錯誤、疑似相関、行為者−観察者バイアス、確証バイアスなどの社会的認知のバイアス(問13)

問13は、「社会的認知のバイアス」について、「正しいものを1つ選べ」という問題です。

 

透明性錯誤

透明性錯誤あるいは透明性錯覚とは、自分の心が他人に伝わっていると考えている傾向です。自分の心がすっかり透明で筒抜けになっていると感じるので、透明性錯覚と言います。

 日本心理学界の心理学ミュージアムに興味深い実験が紹介されています。

psychmuseum.jp

ということなので、

①他者の内面を実際以上に理解していると誤解することを透明性の錯覚<透明性錯誤>という

は間違いですね。自分がわかられてしまってるという錯覚です。

 

疑似相関

② 集団の違いと行動傾向との間に、実際にはない関係があると捉えてしまうことを疑似相関という

 疑似相関とは、二つの事象に本当は関係がないのに、因果関係があるように推測されることを意味しています。

アイスクリームの売り上げが多い時期にはプールでの事故が増える、だからアイスクリームが売れるとプール事故が起きるのだ、というようなことですね。

実際は、アイスクリームの売り上げとプールの溺死事故には関係はありませんが、「暑い夏」という見えない変数(潜在変数)が影響しています。

ということで、②も謝り。

 

行為者−観察者バイアス

例えばテストで悪い点を取ったとき、自分のことだったら「テストが難しすぎた」「先生が意地悪だった」と自分ではなく周囲の責任を過大視しやすい傾向があります。一方で、他の人のテストが悪い結果だと聞いたときには「彼が勉強しなかったからだろう」「あまり賢くないな」などと原因をその人自身に帰属させやすいのです。

③ 観察者が状況要因を十分に考慮せず、行為者の内的特性を重視する傾向を行為者−観察者バイアスという。

は謝りです。

 

確証バイアス

「確証バイアス(confirmation bias)」とは、自分の考えが正しいかどうかを判断するとき、自らの考えを証明する証拠ばかりに注目してしまい、反証には目を向けないという傾向です。

 

ですので、

④自分の成功については内的要因を、自分の失敗については外的要因を重視する傾向を確証バイアスという。 

は誤りですね。

ハロー効果

「ハロー効果(halo effect)」とは、ある対象を評価する際に、目立つ特徴のみに目が向いて、他の特性については過小評価(あるいは無視)する現象を表す社会心理学の用語です。例えば、外見のいい人が言うことなら信頼できるだろうと感じてしまうようなことがハロー効果の一例です。心理学者のエドワード・ソーンダイクが初めて用いたのだそう。

 

⑤人物のある側面を望ましいと判断すると、他の側面も望ましいと判断する傾向を光背効果<ハロー効果>という。

が正解となりますね。

 

次のサイトでは、良い特徴に影響される「ポジティブ・ハロー効果」と悪い特徴に影響される「ネガティブ・ハロー効果」の2種類について解説されていました。

www.fujitsu.com