臨床心理学雑記

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エリクソンのライフサイクル論と「忠誠(fidelity)」

問15は、

E. H. Eriksonのライフサイクル論について、最も適切なものをつ選べ。

という設問です。

エリクソンのライフサイクル論についての動画がありました。


Erik Erikson's Theory of Psychosocial Development in Infancy and Early Childhood

 

また、次のサイトでは、簡潔にライフサイクル論についてまとめられています。

psychologist.x0.com

青年期の心理・社会的な課題は、自我同一性の達成(危機はその拡散)で、獲得されるものは、「忠誠」(fidelity)とあります。

① 人の生涯を6つの発達段階からなると考えた。

② 成人期前期を様々な選択の迷いが生じるモラトリアムの時期であると

仮定した。

③ 青年期を通じて忠誠<fidelity>という人としての強さ又は徳が獲得さ

れると考えた。

④ 各発達段階に固有のストレスフルなライフイベントがあると仮定し、

それを危機と表現した。

⑤ 成人期後期に自身の子どもを養育する中で、その子どもに生成継承性

<generativity>が備わると考えた。

エリクソンは8つのステージを仮定しましたので、①は間違いです。②の「モラトリアム」という用語もエリクソンが提唱したものですが、社会に出て一人前の人間となるのを猶予されている学生などを念頭にした「猶予期間」といった意味ですね。

③の「忠誠」が正解となります。

④は、各発達段階に固有の「心理・社会的課題・危機」が正しい説明となります。

⑤の「生成継承性」は、「子どもに」ではなく、大人に備わるのですね。