臨床心理学雑記

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P-Fスタディ(絵画欲求不満テスト)の実施と解釈

もう明日が、北海道の追試試験の合格発表ですね。

 

公認心理師の過去問をぼちぼちふりかえっています。先は長い。

 

問17は、「P-Fスタディの実施と解釈について、正しいものをつ選べ」という設問です。

 

この心理テストについては、千葉テストセンターのサイトに簡潔に説明されています。

PFスタディとは、Picture Frustration Study の略で、1948年、米国ワシントン大学心理学教授ソールローゼンツアイクによって考案された投影法検査。まんが風の刺激図(自我疎外場面・超自我疎外場面)を利用し、欲求不満状況に対よる反応のタイプから、その性格傾向を把握する検査。結果の分析は、攻撃性の方向(他責・自責・無責)と攻撃型(障害優位型・自我防衛型・欲求固執型)の組み合わせで行う検査です。絵画欲求不満テストともいう。

www.chibatc.co.jp

 

三京房のサイトには、いくつかの場面の例が挙げられていますね。こうしてみると「阻害」が正しいようなので、千葉テストセンターの「自我疎外場面」というのはおかしいですね。

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【 PFスタディ 】

 

では、選択肢を見てみましょう。

① 葛藤場面は、自我の退行場面と超自我が阻害される場面とで構成される。

自我の退行場面は描写されていません。

 

② 攻撃性の方向が内外ともに向けられずに回避される反応を無責傾向と解釈する。

攻撃性の方向は、自責、他責、無責の3つに分類されます。内外ともに向けられずに回避される反応は無責傾向と解釈されますので、②が正解となります。

③ 依存性と攻撃性の方向とパターンを分類及び記号化して、社会的関係の特徴を把握する検査である。

依存性は特に記号化されません。

④ 他者との葛藤状況における言語反応を、愛着関係の方向とパターンとに分類及び記号化して解釈する。

愛着関係のパターンを把握することを意図して作成されたテストではありません。

⑤ 欲求不満を来す状況について、もしも自分であったらという想定における被検者の言語反応を分類及び記号化して解釈する。

「もしも自分だったら」ではなく、最初に思い浮かんだことを記入することが求められています。

 

[PDF] 不登校傾向の小中学生が示す PF スタディの特徴について

 

[PDF] PF スタディにみる社会的表象としての攻撃反応のジェンダー・バイアス